そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

おれんちの連休

 蓴羹鱸膾。ジュンコウロカイ。でねえの、変換。ましてや書けるわけない。だってほら。字数が多すぎる。ね。だからグーグルの検索欄に「じゅんこうろかい」って打ち込むの。すげぇねグーグル。あいつすげぇ漢字書ける。で、でてくんの。蓴羹鱸膾。だからね、それをコピーしてペーストして、ってゆう手間をかけてんの。日記。すげぇよ、おれ。心がけが殊勝である。まじ。

 つって、そんな気持ちもないんだな。だからそんな気持ち、ってのは蓴羹鱸膾ってことであって、つまりは望郷よね。そんな気持ちがひとっつもない。めんどくせぇのよ。でもね、行ったよ。静岡。ほんと不随意運動。って、そんなものではなく、妻から懇願されたからである。

 高速道路を突っ走る。ぐんぐんに。途次。やはり渋滞。やだね。飛ぶよ。つって運転席横にあるプラスチックのカバーに覆われた赤いスイッチを、カバーをかばっとあけて押す。自動車から四基のプロペラが突出し、ドローンの要領で浮遊し、飛行した。でもみんなも飛んでいたので航空路も渋滞していた。あちゃー。

 で、母。母に会う。買い物に行く。マークイズ。変わった場所、変わらぬ場所。道々に今昔をかんじる。せっかく静岡に来たので有名ハンバーグ店さわやかに歩を運ぶ予定であったが、三歳児がハッピーセットがいい、というのでマックにした。埼玉も静岡もフードコートは万古不易の混雑ぶりであった。あとマックも。衣類と玩具を購入していただいた。

 で、祖母。祖母と祖父にあう。祖父はもう耄碌してしまっている。息子をおれだとおもっていて、「ゆうちゃん」と呼ぶ。だからそのたびおれが「はーい」という。その家の犬畜生と遊んだ。たのしそうだった。

 夕餉を食らい、眠った。翌日は妻の実家。父母がすでに鬼籍に入っているので祖母だけにあう。こちらも耄碌している。おこづかいをもらった。二万円。やったぜ。またおもちゃを買う。ホットウィール

 帰路。またびゅんびゅん飛ばしていく。途次、事故による渋滞。六台ほどの巻き込み系事故だった。気をつけようとおもう。ちなみにBGMは行きも帰りも落語をキめた。白熱のトゥーデイズ。

 五月五日。これが記憶のない一日だった。兎角疲れていた。ふぅ。ってかるい溜息を二億回した。午前にアマゾンで発注していたブロワーが来た。それを使用し、外周の清掃をおこなった。植木の落ち葉。これらが玉砂利におちており、マニュアル操作であると非常にしんぎんするためにオートマチックの機器に恃むことにした。いいかんじだった。近所のカレー屋でカレーを食った。ナンがうまい。あと二億回目のウィーザーブームがきた。

 五月六日。五月人形を片した。前日、息子が柏餅をお供えした。それを妻はいつのまにか皿ごと方しておったので、これだから女はわかってねぇ! って業腹し、おれはこっそり皿だけ置いておいた。したら息子が「柏餅なくなってる!」と驚嘆。おれは、パパをした感にむせんだ。

 変わらない日々。また日常がはじまる。つれぇよ。今朝は息子があまったれで保育園に行きたがらなかった。三歳児なりに蓴羹鱸膾の念を抱いていたのかもしれない。

今週のお題ゴールデンウィーク2018」

飢渇

 寂寥としている。たな曇りの人生だ。すべてが灰色に染まっている。いや、灰色に染まっている? たぶんちがうくて、きっとそもそも世界とは灰色のものなんじゃなかろうか。つって、ふぅ。溜息。パセティックだね。一条の光も射し込まんね。とにかくおれは酒が飲みたいんよ。

 飲んでもいいんじゃない? と妻はいう。けれど、男が一度決めたことだ。やぶれんよ。でももうちょっとあれですね。限界。なにをしててもつまらんし。飲みすぎなきゃいいんじゃない? って、おい。おれが飲みすぎない、なんて器用なまねができるかっちゅうの。

 ただの一滴でもよいとさえおもう。静止した水面に、ぴしゃん、と一縷の水滴がたれるように、それは波紋を広げて、波はつづくよ、どーこまーでーも、のーをこえ、やまこーえ、たーにこえてー。

 できればウイスキーなんかがいい。ジンでもいい。とにかく蒸留酒がいい。麦酒? うーん、ちょっとたりない。日本酒? まぁちょっとゆるせる。ワイン? がぶがぶのみたい。焼酎? いいね! やっぱ蒸留酒だよ。

 望みはビール券。あれってたしか使用期限がある。そしてうちには、いただいたビール券があと一万円ほどあったはずだ。その期限が近々であれば、「やっぱいただいたものだし、もったいないからつかおうか?」なんていえる。いえるはず。そんで買った酒類はおれしか飲まんし、おいておいても台所の肥やしになってしまうだけだから、それを処理しよう。いや、べつだん飲みたいわけちゃうんよ。つって。でもやっぱ、いただいたものだから捨てるのはアレじゃん? つって。よしよし。これでいこう。ほんと。神っているわ、まじ。そういう作戦でいきますね。こんど。げんきになりたい。

有為転変のナシゴレン

 土曜。午前。家屋の清掃。やったぜベイビー。金曜の夜陰にまぎれ、中原昌也の作業日誌を読んだ。鬱屈してる。あとひさびさに太宰の人間失格を読んだ。文庫本は紛失していたのでキンドルで読んだ。あいかわらず笑える。個人的な感想だけれど、人間失格はさいごにすくいがあるようにおもう。喜劇を演じてきた悲劇的な屑が、最終局面でむかえた悲劇的喜劇というか。とにかく笑えれば。そういうやっちゃね。皮相浅簿。

 

 そうしていたので惨憺たる寝不足。地球の重力場はこんなにも苦しみをもたらすものだったのか。空気圧で死ぬる。やや。もう。やってらんねー。ってでも、なんだかやる気はみなぎっていた。良いよ。壁面、床面の水拭き清掃をした。

 

 ぴょんぴょん。卯月。こんな暑かったっけ? 四月の夏。室内の浄化につとめておったので昼餉の用意がない。冷やし中華食いたいなー。って近所の幸楽苑に行き冷やし中華を食らう。うまかった。

 

 公園に行く。藤棚。クマバチのぶんぶんとした通奏低音が鳴り止まぬ。近所の女児と合流。三歳児が蟻の殺戮。蟻の巨大アジトを発見した。おつかれさんです。

 

 家にもどり水鉄砲であそぶ。抗すことのできない運命。車の洗浄。花粉のコーティングを除去した。少年の水鉄砲。濡れるおれ。しめる股間。ちょっと性的。

 

 午睡を未経験だったのに、早く寝なかった。ドラえもんのせい。新約鉄人兵団。ちょっと性的。

 

 日曜。午前。休日出勤。あわてて出立したためネイビーのシャツ、濃い目の紺のジーパン、というぐあいになってしまって、あちゃあ。ちょっとまえのチャドスミスみたい。もうほんと、やってられんよ。

 

 グリーン車で通勤した。休日はふだんより二百円ほど安いので。またしても不幸。ハイ抜けする女性二人組みの会話。うっさい。スマホの動画をイヤホンなしで観賞する傍若無人の六句まりの男。たしかにグリーン車料金をはらったとは雖も、そんな自由でいいんですか? おれの自由はどこですか? ないんですか? そうですか…

 

 午後。帰宅すると近所の女児が来ていた。遠い寧日。宅配された棚をつくり、珪藻土のマットを設置し、カード容れにカードをうつした。したところ、のびのびした人生をおくりたいなぁ、という意志がガンゾにまで伝達されたようで、のびきった皮の素材からカードがぽろぽろ落下する。剣呑である。

 

 夜はタコスパーティをした。酒のみてぇなぁ。なんておもったりした。ブライアンウィルソンに嵌った。ソロのファーストめっちゃいい。ずっと聴いていた。おれの人生に「ブライアンウィルソン期」ってのがあってもいいなぁ、なんておもったりおもわなかったりした。ドキュメンタルに公平性はいらない。まっちゃんの主観でいいよ。

かじごく

 だいじょうぶ。気を失っているだけだ。首筋の頚動脈に指先をあてがい、脈拍を確認し、すこし安心。じゃあこっからはおれのターン! ってゆうか、もうやるしかない! ちゅうか、孤独な闘いが、今、始まる… といったかんじなのである。

 つまり、なにがいいたいか。はは。そんな。いいじゃん。もう説明なんかいらないよ。ぼくときみとはココロで繋がっているんだ。ADSLで。まぁだからその、なんていうの? 妻がはやめに床に就いたため、おれがひとり家事というひとりぼっちの闘争を繰り広げたのである。

 お弁当作り。食器ウォッシュ。風呂ウォッシュ。洗濯ウォッシュ。洗濯ウォッシュってwww あ、うちは夜半に洗濯メカを発動させ、別売りのエレキ乾燥機にて衣類乾燥させるのじゃよ。ついでに言えば、家事でもっとも時間がかかるのは、そのタームからして洗濯だとおもうのじゃよ。洗濯機をまわす。取り出す。干す。取り込む。ね? これ一日かかる。それが衣類乾燥機をしようすれば、もう須臾の間。ほらぁ。いいかんじ。これがなきゃ生きていけない。

 しかし個人的な庶務もおこなわなければならない。つまり身体の浄化と、栄養補給だね。

 風呂そうじのまえに弁当のメイキングをしたいけれども、しかし、食事は風呂のあとにしたい。おなかがいっぱいになると風呂がめんどうになるので。しかしその弁当→風呂→食事コースだと、キッチンに佇立する手間が二度にわたる。食器ウォッシュの手間だね。いやはや、あかんぜよ。まぁしゃあねぇや。つって血糖値の上昇による怠慢をふせぐため、まず不承不承風呂にはいり、風呂をあらった。

 そんで弁当つくって、飯を食い、洗いものを食器洗浄機につっこんで、あぁ疲れたな、一息、コーヒーを飲んで「かくばかり/すべなきものか/よのなかのみち」って憶良を詠んでねむった。それだけのことさ。

アタック ジ うどん

 無為徒食だよ、無為徒食。だいじなことなので二回言いました、というフレーズが流行ったけれども、おれはそれを「プリンセスプリンセス方式」と勝手ながらそう呼ばせていただいている。まぁまるでなにもない灰色の土日だった。

 土曜の朝。どんよりとした曇り空。沈鬱なマインドだった。朝餉がなかったのでパン屋に行く。朝七時より営業している。漁業と豆腐屋とパン屋の朝ははやい。ってゆうか第一次産業が早朝であるならば、人類はそちらに合わせるべきでは? なんておもいますね。ぼくは。自宅で食事。デニッシュを食うと必然的に清掃をしなければいけない。デニッシュ清掃。

 ヤマトの配送。息子が玄関をあけるとき「ようたくんでしたー!」って出るのかわいすぎる。ココロに花が咲く。

 買い物。H&Mは舶来品がおおく、舶来品のキッズ用品は恐竜がプリントさせていることがおおいので、息子の趣向にそぐう。めがねの恐竜と調和のとりにくい麦わら帽子を購入した。ACDCのキャップがかわいかった。

 ユニクロに下着と靴下を買いに行く。ローランドのTシャツがあったので買ってしまった。あとイージーパンツというズボンを試着してみると、霹靂に打たれたかのごとき衝撃の着易さだったのでこちらも購入した。

 昼餉はケンタッキー。朝はパン食。昼は鳥食。息子と妻は車で午睡。車内で聴いたクラムボン

 うどんを打つ。夕餉のため、おれはうどんを打つ。というか練る。なんでうどんって打つの? と熟慮勘考。答えがでないまま、ぶっというどんを湯であげ、水でしめ、啜る。うまかった。あごがいたくなるほど硬かったけど。するするいけちゃう。まるで麻薬。とおもい、はっ! とした。

 つまり、うどんを打つの「打つ」とは、麻薬を打つの「打つ」からの引用であって、要するに「自分でいちから練り上げたうどんの中毒性はとてもすごい」ということから「うどん=麻薬」的な発想で「うどんを打つ」というのではないか! しかも、うどんを打つと各種成人病に近づくという点においても、その危険性を示唆するために「打つ」という動詞を与えることは、限りなく真理に近いのではないか! などとおもって興奮冷めやらず、おれはうどんの中毒になった。廃人になった日曜。

改名したい

 ゆあさよとか僭称しているけれども、ふつうに望月だし。なんだよ。ゆあさよって。さぞかし奥ゆかしい意義があるのだろうけど、それよりも字面をふくめてとても厭んなるんね。きっとキラキラネームの子どもってこんなきもち。おれは自分でつけたんだけど。

 ということで、改名しようとおもう。ははは。なんにしようか。でもふつうに苗字だとインパクトに欠ける。もっちーとかにする? いや、おれももう三十一の男ですよ。それを自分で「もっちーです!」とか称するのはどうなんですか? お天道さまのした、胸張って歩けますか? え? どうなんですかそれって?

 ということで、候補を二案用意した。

 まずひとつ。「餅好き」というのはどうだろうか。おのれ自身を翻ってみる。うーん。そんな餅好きじゃねぇし。さらにいえば、餅というのは一種の死因である。もし仮に、なんの因果か検索によって、祖父を餅に殺されたひとがおれのブログを読んだのならばどうおもうだろうか。多少なりとも「おもしろいなぁ」とか「ためになるなぁ」なんて思っていたのが一転、ってゆうかコペ転。餅好き… あたしのおじいちゃんを殺したあの忌々しい餅が好きだなんて。みあげた根性だね。つうか餅に家族を殺された人がこのブログを読むということを配慮しなかったのか。浅はかすぎる。愚民め。ちょっと呪っとこ。みたいなかんじになるかもしれない。あちゃー。却下です。

 二案目。これはまったく本名と関係ない。「キャンユー照美?」というのはどうだろうか。

 これはいい。先日なんとなく聞いていた北欧のバンドの歌詞に「キャンユーテルミー」みたいなことを弁述している歌があったので、それで思いついた。名前なのにエクスクラメーションマークがあるというのがいちばんのセールスポイントですね。

 よっしゃ! これでいこう! なんて思ったのだけれど、ちょっと待ってくれ。このネーミング、おもしろすぎやしないか? なにを言う。おもしろいネーミングならそれにこしたことは無いじゃないか、という人がいるかもしれない。ばかめ。それこそ浅はかだ。名前がおもしろすぎる、ということは、その名前で「あ、この人おもしろいな」と思われたばあい、そのブログの内容を読んで「おもったよりもおもしろくないな」、「けっこう真面目なひとなんだな」となってしまったらどう責任をとってくれるのですか? え? つまり、おれが言いたいのは名前に内容が負けてしまう、ということであって、それならばやっぱり名前は名前できちんとしたものを準備したほうがよいとおもうんですよね。ほんともうみんな名前どうやってきめてるの。おれはドラクエの主人公の名前決めがいちばんの難関。あの黒バックの白字のヤツ、キラーマジンガよりぜんぜん強い。

 

入園式

 如是我聞「入園式に行きました!」世界のあちこちで入園式が勃発している。そういう時期ですね。新しい生活のはじまり。ニュースタート。ニューライフ。ニュージーランド。うん。いいね。おれも行ったよ。ニュージーランド。ちゃうちゃう。入園式。トゥデイ。

 小春日和。春風が颯爽。ふふふ。いいですね。小春日和には「ははは」よりも「ふふふ」がちょうどよい。「入園式」と漢文字と墨で書道された看板の前、写真機をつかって写真をとった。前後の家族で条約をむすび、「あなたの家庭を撮るので、うちの家庭を撮ってくれ」。平和的外交。相互利益。

 菫組。並列するのはたんぽぽ組とチューリップ組。いやそのならびおかしない? つっておれたちの菫組。保育園のカイちゃんと一緒。カイちゃんちのパパとママはおしゃれ。乗ってる車はジープ。

 世の中には、しゃべる内容の九割がだいじにかんじられない人、というのが一定数いて、まぁおれもしゃべるの苦手なんだけどさ、そういうひとだった。担任の先生。日本語なのに難解。デヴィッドリンチか。

 おおきなおへんじ。なんども振り向く。こちらを見つけて手を振る。ちいさなモーション。群集のなかにいてもちいさな声が聞こえる。パパ、ママ。なんつって。落ち着きはない。けれどもそれでいいとおもう。それにしても顔面がいちばんかわいい。

 写真家がアジる。こーっち!! こっち!! おひざピターーッ!!! いくよーッ!!!!!!!! ってもう感嘆符が足りない。名伏し難いコミカルな扇動家。すばらしい。プロ。四頭身のおじさん。っておれもおじさんやん。おもしろかったね! 写真を撮られることがおもしろい。そんな人。すごかった。ちょっと尊敬。

 帰りにマクドナルドというハンバーガー屋に行き、ハッピーセット、土日はこれも、をテイクオフした。テイクオフってwww ぶーん。飛んでっちゃうよね。飛行機は夢だよ。なんてつって離陸。光彩陸離。いみちゃうやん。ってゆうかどこ行くねん。もちろんニュージーランド。まさかの冒頭の回収。でも飛行機はひつようナッシングスカーブドインストーン。だってどこでもドアーを手に入れたから。トゥデイイズザグレイテストデイ。