そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

アタック ジ うどん

 無為徒食だよ、無為徒食。だいじなことなので二回言いました、というフレーズが流行ったけれども、おれはそれを「プリンセスプリンセス方式」と勝手ながらそう呼ばせていただいている。まぁまるでなにもない灰色の土日だった。

 土曜の朝。どんよりとした曇り空。沈鬱なマインドだった。朝餉がなかったのでパン屋に行く。朝七時より営業している。漁業と豆腐屋とパン屋の朝ははやい。ってゆうか第一次産業が早朝であるならば、人類はそちらに合わせるべきでは? なんておもいますね。ぼくは。自宅で食事。デニッシュを食うと必然的に清掃をしなければいけない。デニッシュ清掃。

 ヤマトの配送。息子が玄関をあけるとき「ようたくんでしたー!」って出るのかわいすぎる。ココロに花が咲く。

 買い物。H&Mは舶来品がおおく、舶来品のキッズ用品は恐竜がプリントさせていることがおおいので、息子の趣向にそぐう。めがねの恐竜と調和のとりにくい麦わら帽子を購入した。ACDCのキャップがかわいかった。

 ユニクロに下着と靴下を買いに行く。ローランドのTシャツがあったので買ってしまった。あとイージーパンツというズボンを試着してみると、霹靂に打たれたかのごとき衝撃の着易さだったのでこちらも購入した。

 昼餉はケンタッキー。朝はパン食。昼は鳥食。息子と妻は車で午睡。車内で聴いたクラムボン

 うどんを打つ。夕餉のため、おれはうどんを打つ。というか練る。なんでうどんって打つの? と熟慮勘考。答えがでないまま、ぶっというどんを湯であげ、水でしめ、啜る。うまかった。あごがいたくなるほど硬かったけど。するするいけちゃう。まるで麻薬。とおもい、はっ! とした。

 つまり、うどんを打つの「打つ」とは、麻薬を打つの「打つ」からの引用であって、要するに「自分でいちから練り上げたうどんの中毒性はとてもすごい」ということから「うどん=麻薬」的な発想で「うどんを打つ」というのではないか! しかも、うどんを打つと各種成人病に近づくという点においても、その危険性を示唆するために「打つ」という動詞を与えることは、限りなく真理に近いのではないか! などとおもって興奮冷めやらず、おれはうどんの中毒になった。廃人になった日曜。