そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

嘘とは

 

真っ赤なうそ。というのは赤に対する風評被害だと思う。赤かわいそう。時代によっちゃ狩られるし。なんて関係ないけれど。そんな真っ赤なうそがある。

たとえば。宇宙というのは巨大な便器の中にある。というものである。渦巻く銀河は水洗便所の潮流だという。そんなことを嘯いている人がいる。

そんな詐欺師が無垢で誠実な人に、上記のごときを言う。無垢な人はそれを信じてしまう。この宇宙は便器のなかにある。便器を見るたびに宇宙を思う。夜空の星をみるたびに、この世界の真実は便器の中にある、と思う。そんな彼が、また人にそれを言う。これは真っ赤なうそになるのだろうか。

彼は宇宙を見たことが無い。だけれども、そう聞いた。「宇宙は巨大な便器の中にある」これは彼にとってひとつの真実なのだから、彼がそれを人に話しても、それは真っ赤なうそにならないのではないだろうか。

世の中の宗教とか科学とか真理っていうのは、そういうものではないかな、と思った。頬杖をついて。太宰治みたいな瞳で。虚無の光を携えて。ってなにをカッコいいこといっとんねん。ぼけなす。仕事しろ。