そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

書くことなくて書くとこうなる

 

なーんか書くことないっかなー。

とブログに祟られた脳みそを持って生きていると、べつだん何も無くて、なんて退屈な人生なんだ!と嘆息していると、なんとアマゾンプライムデーというフェスティバルが開催されているではないか!

これはたくさんかってアフィリエイトしまくるぞ!ってんでアイホンにダウンロードしたアマゾンアプリを開示し、ページをまくっていくと、なんと、これは!ぜんぜん必要なものがないではないか!!

物欲があまりない私は買い物は基本的に必要なものしか買わないのだけれど、でもでもだってどうせ安いんなら買いたいじゃん。と小さな悪魔が囁いてくる。

いっぽうでそれを打ち消す大きな悪魔の声もする。「いや、そんなかんじでちまちま物欲を満たすなんて。ふっ、笑止。それを買った気にしといて小さく貯金。そんで買っちゃえよ。レスポール」なんて言うものだから懊悩。

あぁ!!悪魔が!!悪魔がああぁ!と喚き散らしていたところ、近所の人々が家々から「どうしたどうした」と出てくる。各々、きちがいだの、白痴だのと罵る声がする。なかには警察の電話番号を押すものもいるし、これは警察じゃ解決できんだろ…と手安い霊媒師をグーグル検索するものもある。俺を愚弄するんじゃねぇ!!と憤慨した俺はアマゾンプライムデーで格安販売されていた12番ゲージのショットガンをポチり、役所に届出を提出して免許を取得、その間わずか0.5秒であるが、しかしさすがヤマト運輸。宅急便というネーミングセンスは伊達じゃない。すでに散弾銃が宅配されており、黒くてずっしりとした殺意を集中に収めた俺は、底知れぬ勇気が湧いてきた。みなぎるその気力を銃身に装填し、放った。雷鳴と共に朱の花が咲いた。美しい、と俺は思った。同時に鉄のにおいと生ぐささが鼻腔を突いた。遅れて硝煙のにおいがすべてを是正した。つぎつぎと紅の花火を打ち上げていき、気がつけば足元に血液の川が流れていた。片足を上げてみるとすこし粘ついた。頭が重かった。なんてことをしてしまったんだ、と思っていると散乱していた肉片が蠢いている。なにも考えられない俺はただ呆然とするばかり。ぷるぷると振動していた無数の肉片は飛び上がり中空で弧を描いた。ぐるぐると旋回しながらやがてひとつの巨大な塊となり、その姿は、私はこれをどこかでみたことがある。あぁわかった。これは、ブリだ。魚のブリだ。と思った。巨大なブリは空を泳ぐかのごとくスマートに移動して、俺の眼前で制止した。そして「ブリちゃうで。ハマチやで」とそのブリは言った。俺はどうしても認めたくなかった。そいつがハマチであることを。だから握ったままにしていたショットガンを構えなおし、ブリにこう尋ねた。「ハマチ、ハウマッチ?」神の怒りをかったのか、その瞬間にショットガンが暴発し、俺の脳みそは吹き飛んだ。木っ端微塵になった脳みそはブリの餌食になったようだ。とても悲しい。