そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

ただ一切が灰燼に帰す

 クリスマスっていいなぁ、と思う。なぜならば、この時季「好い子にせぬとサンタクロースはプレゼントを贈呈してくれぬぞよ」となぞの言語で三歳児の血脈に向けて言及できるからである。彼のモラルに訴えかけ、強制的にものごとの推進を図ることができる。わお。

 クリスマスツリーを出した。もともと寓居に住まわっていたときからもっているアイテムである。しかし、1LDKではそこそこのオーラを放っていたこのツリーも、いまの拙宅ではまったく色気というものを感じない。ちいさすぎる。なぜならば拙宅、などと謙遜しているが、庭付き、プール付き、正門から玄関までおよそ二百メートル、玄関前はロータリーになっており、その中心には獅子が気高くそびえ、口からは滔々と水を吐き出している、みたいな噴水のある、まさに成金、白亜の宮殿、みたいな我が家は、いうなれば超豪邸だからだ。

 そんなわけでツリーの購入を思案している。できれば大きいものがいいなぁ、なんておもっている。ほら、あれあるじゃないっすか。こう、ツリーの飾りつけのとき子どもが椅子かなんかにのって、さらにその上で背伸びしてツリーの頂に星のモニュメントを飾る、みたいなやつ、あれ超あぶないっすよね。でもあれやりたいの。仕合せな感じすんじゃん。

 まわりのお家も、窓に粘着させるペタペタするゼリー状のクリスマス風の装飾をしていて、玄関に魔よけのリースなんかを飾っちゃってて好い感じにクリスマスってる。たのしいなぁ。

 個人的にはクリスマスカラーというものはベースとして三色であってほしい。深緑、赤、黄金。この三点セットがもっともクリスマス心をあおり、風情を出す。そこに白色なんてのも乙なものだ。

 ケーキをどうしようか。飯もどうしようか。もちろんチキンが好いだろう。ケンタッキー? 混雑が予想されます。うーん、つくる? めんどくせぇな。プレゼントは仮面ライダーのベルトを欲しているのでそれと自転車などにするつもり。三歳児に自転車は早熟か。少し悩みどころだが、赤い自転車も欲しているようだ。

 サンタクロースにその旨を電報で打たなきゃいけないなぁ。二階のベランダが侵入口です。なんつって。でも自転車なんて重量のあるものをもってこれるのだろうか。ラフタークレーンでもしようするのだろうか。それは近所迷惑なのでやめてほしいですね。トナカイは何馬力でるんですかね。出力全開。百万ほしい。