そしてブルーズへの回帰

「まだロックが好き」のつづき

火曜日がいちばん辛い

 

ようやく月曜日を倒したら次は火曜日がやってくる。個人差はあるだろうけれど火曜日がいちばん体力精神力的にきつい。

月曜日は精神的にいちばんきつい。休日明けで「また5日間の労働の日々だ」と思う。つらい。なにがつらいかって次の休日までいちばん遠い。手の届かないところに土日がある。振り返ったほうが近いそれにはもう触れることさえ出来ない。でも体力はまだ残っている。

水曜日になれば折り返しだと思える。ようやくここまできたな、と思う。しかし人によってはこの水曜日に「まだ半分」と思うだろう。しかし考えてみてほしい。水曜が過ぎれば木曜になる。木曜になればこっちのもんだな、と思う。

上記のごとき木曜は「明日は金曜」と思うことで乗り切れる。そうやって心を誤魔化しながら生きている。金曜はなおさらだ。ちなみに私は金曜の夜にいちばん自由を感じる。

こうしておもうのはやはり火曜日がいちばんきつい。だって振り返れば月曜で、まだこの身体を通った土曜と日曜のぬくもりが忘れられずにいる。でも昨日相手をしたのは月曜という、なんの興味もない男。感情もなく劣情もない、ただ金のほしさに抱かれた男。この先になにがまっているというの。これ以上私になにを望むと言うの。そう思って蒼穹を仰げば天空を鳶が飛んでいる。なにも変わらない毎日。ふっ…感傷的ね。私って。次の日も水曜という月曜となんら変わらない肉体だけの男が身体を震わせている。その先も木曜。そして金曜。まだまだ土日に会えるのは先のことなのね。そう思いながら火曜が私の体のうえを通り過ぎていく。心にアパシーという残滓を抱えて私は、とりとめもない火曜に赤裸を開いている。おれはなにをかいているんだろうか。